自分のことを少し話す⑤

やっほー!ゆきこだよー!

おしゃぼ名物資料館ブログのしげちゃんオマージュが決まったところで、前回からの続き、、、ちょっと遡っちゃった、かつ、盛り上がっちゃって長くなっちゃった!

2018年から仕事をやめたので、旦那の親戚の家でやっているホタテの養殖「みみづり」に行くことになった。

姉たちが中高生のころや、実家のおばあちゃんは行っていたが、私は行ったことがなかった。超ハードなイメージがあったし、新しいことを始めるのは、怖い。一緒に働く人とうまくやれるか、使い物になるか。親戚なのでなおさら使えなかった場合気まずい思いをする。と思ってやっていなかったのもあるんだけど、いろいろあってもう逃れられないところに来てしまった。

実家が農家だったのが関係あるのか不明だけれどご飯を作ってくれていたお婆ちゃんが、海産物が嫌いだったので、海産物を1番おいしく無い状態(最高に生臭い状態)で提供されていたので、海産物はわりと苦手。

ホタテも刺身くらいは食べたけど、全然全く好きじゃなかった。小さい頃みみづりの時期になると持ってくる人がいたりして、うぇー迷惑ー。としか思っていなかったが今はホタテの稚貝の新鮮なものを茹でたてのやつがびっくりするほど美味しい!大きなホタテより稚貝のほうが、美味しいとまで思う。新鮮なうちに食べることが、いかに大事かわかった。

自分のことを少し話す①で話した小学校のころの浜の子のいじめっ子のイメージがあったので、なんとなく怖かった。などなどネガティブゆきこが大暴れ。

実際に働いてみると、やっぱりハード。

私は親戚なので謎に中堅扱いで、親方に聞きづらいことを出面さん(でめんさん。アルバイトの人のことを指す北海道弁)たちが私にさりげなく聞いてくるようになった。今日何時まで?とか、あと何日くらいで終わるー?とか。笑

朝7時半までに行けば良かったはずだったのに、気がつけば3時半までに行く人になっていた。ただホタテの穴にピンを刺せばいいと聞いていたのに、気がついたらなんか朝早くからムキムキ系の仕事もやっている。

めっちゃ大変。本当大変。

だけど親方は、これよりも2時間くらい先に起きて沖に行って、私たちが終わった後も沖に行って、、、大変よね。早朝にみみづりの仕事してから、本業の仕事に行く人も結構いる。大変なのをめっちゃ上回ってくるから、文句も言ってられないし、正直言って頼りにされるのは嬉しいし、楽しい。

朝2時半に起きて3時半までに着くように出て、朝ごはん、おやつ、お昼ご飯出て16時とかまで。帰って洗濯してご飯作って20時までには寝たい。海がシケると休みになる。連絡は朝の2時にグループLINEで。毎日「休みです。」を心待ちにしている自分がいる。こんな事思ってはいけない。。。

毎日Yahoo天気の風向き確認。風が強いと休みだな。と自己判断。(この時に旦那とか旦那のお母さんとかが、勝手に「明日無いんじゃない???風強いし」とか言ってくるやつほんと腹立つ笑おめーらみみづり行ってないのに適当なこと言いやがって。そして、これ言われた次の日休みじゃないことの方が多い。もー、あんたの方の親戚の家に行ってんだかんねー?寄り添ってる優しさの感じ出してきてるけど、全然嬉しくないやつよそれー!!とイライライライラ。と本当、我を失う。余裕ゼロ。笑)とにかく続くと辛い。3日行って1日休みとか2日休みとかになると嬉しいが、そううまくも行かない。

8日間続いたりもする。死ぬ。

かと言って5日続けて休みになると、最終日がただ遅くなるだけだし、もう2度と行きたくなくなる。(行くよ!行ってるよ!偉いでしょ!)

終わりに近づくと、親方も早く終わりたいので、波が多少高くても無理やり決行したりする。みみづりの本数が決まってるのでその本数をやり終えると終わりだから、休みなくやると早く終わるんだけど、続くと本当に辛い!

「あと何日でおわる?」って聞くと、「10回くらいかなー???」なんて言われて、5日後にもう一度きいたら、また「あと、10回かなー?」って言われるみたいなことが終わりかけになるとよくある。終わりが見えてくるとなかなか終わらない。それがみみづり。

自分に自信がなく何やってる人かよくわからない感じがキツかったけど、この時期は役割があって、がむしゃらにイライラブチギレながら(笑)みみづりに集中してしまえばいいから、心は割と安定する。始まる直前の3月とかは本当憂鬱なんだけどね、、、。

辛い仕事を頑張ると仲間意識が芽生えて、3月下旬から始まって早く終われ早く終われと念じてはいるが、いざ、5月中旬に終わってみんなに会えなくなると思うと、本当に寂しい。(感情ぐちゃぐちゃ)私が行ってるところは本当いい人ばっかりだから楽しい!(バイトしたい人お声掛けください。お仕事お休みの日だけでも可!来て!絶対に来て!全員来て!)

浜訛りがめっちゃうつってしまって、ネイティブな発音で言えるようになってくると、面白くてついついおしゃべりになってしまう。辛辣なことも、面白おかしく上手に話す皆さんが素晴らしく、辛い中にも毎日大爆笑。という感じ。(浜訛りのおかげで丸くなっているんだ!子供の頃は怒られていると思って怖かった)

またしても全く畑違いの仕事なんだけど、見聞が広がって楽しい!漁師のことや、ホタテの養殖のながれ、経営者の苦労なども垣間見え、面白い。やれって言われたことだけやっていれば良いんだけど、結局面白くなっちゃって色々聞いてしまう。テストに出るところだけ覚えれば良いものを、そのガワの部分を堪能してしまうのは癖なのか。(そのせいで7時半まででいいのに3時半までに行ってるから、自分で首絞めてる。)

親方の聞いたら答えてくれる(答えられる)そのしっかりした仕事ぶりを尊敬しています。

それが終われば宅建の試験に向けて勉強。10月まで。

子供の頃にみみづりも勉強もしてこなかったけど、逃れられないこと痛感しています。そんな生活を数年。(現在進行形だYO!)

2019年に『熊彫図鑑』に出会ったことが大きな転機となった。東京のお洒落な人は東京903会(とうきょうくまさんかい)の安藤さんだった。Instagramでやけに八雲の熊をあげているので、初めはだれだぁ?こいつぁ???ってなっていたけれど、発信し続けられたので、受信し続け、見るにつれていいね!ってなって、本を読んで、尊敬した。(継続は力。心折れず、発信大事。自分に言い聞かせ。)

2019年11月『熊彫図鑑』発売記念トークショーがまだ私が入る前の「語り部の会」が主催で行われた。

姉が舞台上でトークコーナーを進行するモデレーターをやっていたので最前列で見た。この時に、初めて「語り部の会」の存在を知り、即座に入会宣言。

今思えば席の隣には、青沼千鶴さんがいた。

トークショー後、青沼さんの計らいで、ホーラクの打ち上げに1時間ほど参加させてもらった。(モデレーターの妹だからと言う理由だけで忍び込むことに成功したのである。しかも、入手困難の木彫り熊カレンダーを買わせろと大騒ぎした記憶がある。みんなあいつ誰?状態。私もちゃんと説明できない謎の人。)

その後、安藤さんご夫婦とお話しする機会があって、木彫り熊講座に習いに行くことに決めた。

そして、2020年6月木彫り熊を彫りはじめた。

早く完成した姿が見たかった。

彫っていると頭が真っ白になる。

木彫り熊だけのことで頭がいっぱい。

先生のお話も興味深く、本当に面白い。

私の居場所はここにもあったか。

興味が止まらない。

旅行も木彫り熊絡みになってしまったりして、あまりのハマりように、旦那さんも興味を持ってくれた。ので、申し訳ないけど助かる。

自分の彫った熊が完成したのが嬉しくていろんな人に見せた。

2020年今年も宅建の試験に落ちた。

2020年12月3日、プレハブで小屋で冬用ワイパーを探していたら鈴木吉次さんの木彫り熊が出てきた。

2021年2月、「みなみ風」という北海道新聞の道南地区の夕刊の記事をたまに書いている姉が「kodamado」という青沼さんが作った木彫り熊が置いてあるお店に取材に行くというので、同行させてもらった。(ここで、初めて3人で会ったんだ!)ふたばの二階に上がる扉を開けるのにはとても勇気が必要で、二階にある美容室や司法書士事務所に用事がないのに上がっていいのかと、当時の私は勇気が出ず1人では行けなかった。でも、木彫り熊についてもっと知りたかった。

2021年4月、青沼さんが札幌から木彫り熊職人を呼んでイベントするというのを見かけた。

その名も「冬眠あけのクマまつり」

めっちゃ聞いたことあるどころか、今は私の体の一部だけれどこの時は赤の他人だった。

八雲町民として、実演する人を八雲の外から呼ばなくては行けないことに恥ずかしい気持ちになりつつ、ホタテのみみづりで忙しすぎる時期なのでよっぽどのことがない限り、出かけないが「どんなもんか見てやろうじゃないの~。」という、悔しい気持ちでハンカチ齧りながら見に行った。

札幌の遊木民という木彫り熊のお店の川口直人さんが実演しに来ていたので見に行った。

聞いたらいろいろ教えてくれた。タビ靴という大工さんが履くと靴を履くといいよと教えてくれたので、速攻真似した。いい人だった。今は私的に一方的に思っていることですが、会えると嬉しい従兄弟のような存在。なんかわかんないけど、親戚感があります。

後に青沼さんから直人さんは、「八雲のやつら何やってんの?出てこいや!!」的な気持ちがあったらしい。と聞いた。

今となってはまんまと罠に引っかかった。という感じ。

その頃は、青沼さんのことももいろんなイベントをやっている人で、何が目的なのか得体が知れず警戒していた。八雲の人は警戒心の強い人が多い。普通に仕事をしていたら、知り合いの人にも会いたくないし(これが大きい!また、あの人どこどこで遊んでたとか噂になるからね)わざわざスーパーやドラッグストア、コンビニ以外の町内の民間イベントに出かけたりする人は少ない。気になっているけど、行けない。という感じ。

私は気になるイベントが有れば利用するようになっていた。友達と時間を合わせるのもなかなか大変だし、知り合いが出来てくると1人活動もなかなか楽しい。八雲でこんな体験ができるのか!ということが青沼さんのおかげで増えた。ツリーや正月飾りづくりのワークショップや、薬膳講座などを利用させてもらった。

2021年10月17日宅建試験があった。(合否の発表は12月。発表までの1ヶ月は開放感満載。)

宅建試験が終わったその日の夜、青沼さんから電話があった。

「ゆきこちゃんの家のすーさん熊貸してくれない?」

つづく。

警戒心→信頼感。ドラマとかでよくある「何あいつー!」ってなってる人が結局恋に落ちるパターン。野生動物並みに警戒心が強い私ですが、手懐けるとよっぽどのことがない限り一生ついていきます。

普段ダラダラしてるけど0か100か人間なので、やると決めたらとことんやる。やらないと決めたらとことんやらない。疲れちゃうから60ぐらいで要領よくやりたい。

ニッポンぶらり鉄道旅 という番組で木彫り熊講座の様子が撮影されました!結局めっちゃ映ってました。再放送もあるみたいなので、よかったら是非。

8月の私の店番予定は6.11.20.27です。

お呼び出しいただければ都合が合えば伺います。インスタグラムからお気軽にどうぞ。kodamado最新情報はInstagramFacebookページ がオススメです!

木彫り熊資料館で木歩 引間二郎展が!
前回載せ忘れたオジロワシ
オオワシ
ホタテの超小さい稚貝。
みみづりの前の仕事。8月から11月くらいまで「分散」という仕事にも行っています。密集したら大きくなれないので、みみづりができるほどの大きさになるまで広いカゴに分散させる仕事。
伝説の「冬用ワイパー探してたら目があったすーさん」atプレハブ小屋